成金

前回紹介した「拝金」に続くホリエモンこと堀江貴文さんの作品です。堀江さんの小説第2作目。「拝金」を読んだ時もそのストーリー構成や文章力に惹き込まれましたが、今回の作品も小説として非常に完成度は高いと思います。

先日上告を棄却され収監されたこともあり、世間一般では堀江さんに対する印象はあまり良くないとは思いますが、少なくとも2冊の小説を書いた作家としては非常に優秀だと言えると思います。

今回の作品は前回の「拝金」と続いているストーリー仕立てで、時間的には拝金の数年前の話になります。「成金」の最後と「拝金」の最初が繋がる形です。

西暦2000年くらいのITバブル時代の東京が舞台で、実際に発生した事件などと絡まりながら話が進んでいきます。当時IT企業の動向などを覚えている人たちであれば、自分の記憶と重ね合わせながらページを繰っていけることと思います。

「拝金」の時は一人の主人公に焦点を絞り、彼から見た世界、彼の心情を中心に物語が進んで行きましたが、今回は一つのイベントに焦点を当て、主要登場人物数人の目から見たイベントの進行と、その時々の登場人物の心情を表現しています。

各登場人物に焦点を当てる量のバランス、イベントの進行スピードは絶妙で、全体としてのバランスが非常に整っていると感じました。細かい情景の描写などもわざとらしさがなく、ごく自然でとても読みやすかったです。

ボクが読んだときはまだ電子版が出ていなく、ボクは本を買って読みましたが、今は電子版も出ているようです。iTunesのアプリのページを書いておきますので参考にしてください。
http://itunes.apple.com/us/app/id438184968