残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法

ナポレオン・ヒルも読んだ、カーネギーもやった、7つの習慣も試してみた。
本書はそれでもダメだった人の最後の指南書かもしれません。

私も自己啓発書にハマっていた時期がありました。
読んで実践して自分を変えたら成功できるんじゃないかって。
でも、うすうす感じていたのは、人はそう簡単には変われないということ。
そして無理して変わることができたとしても、それって本当に幸せなの?ということです。
テレビを見ていても、周りを見ていても、「成功してるけどこの人あまり幸せじゃなさそう」って人がいる気がしますしね。

そんな成功哲学に違和感を持った著者が書いたものが本書です。
既存の成功哲学は「やればできる」「努力すれば変われる」という仮説に拠っています。
しかし・・・「努力しても変われない」というのは、行動遺伝学的に分かっているのだそうです。
(もうちょっと正確に言うと、適性に欠けた能力は学習や訓練では上達しない、ということです。)

こんな事言われると、一生懸命努力することに何の意味があるのだろうか?と思ってしまいます。
けれど、それが事実だとしたら、本当に私たちが考えるべきことは、
「やってもできない」という事実を認めた上で、成功するにはどうするかの方法を考えることです。

では、その方法とは何か?
著者が答えているのは、この二つです。

1. 伽藍を捨ててバザールに向かえ。
2. 恐竜の尻尾の中に頭を見いだせ。

伽藍とは退出が許されない閉じた市場、バザールとは参加も退出も自由な市場。
そして「恐竜の尻尾の中の頭」とはニッチな市場でトップを目指せということです。
グローバルな開いた市場で、自分の好きなニッチを探す。
まとめると、そういう意味になります。

詳しい説明は本書に譲りますが、この方法は自由で効率的な情報化社会になった今だからできることです。
そういう意味では、インターネット時代の新しい成功哲学なのかもしれません。

いずれにしても本書を読んで、自分のこれまでやってきたことが、それほど間違ってはいないことだと分かり、勇気を与えられました。