走ることについて語るときに僕の語ること

ボクが村上春樹さんの本を初めて読んだのは今から15年前くらいの大学生の時でした。その時読んだ本は、現在では世界中で有名になっている「ノルウェイの森」です。日本語ってこんなに面白いんだということを強く感じたのを覚えています。その後はすぐに彼のファンになって、恐らくほとんどの本を読んでいると思います。

今回紹介する本は2007年に出版されていたらしいけど、実はボクはつい最近まで知りませんでした。先日国慶節に日本に帰ったときに何冊か本をまとめ買いしたのですが、その時にたまたま見つけて一緒に買った本です。今年(2010年)6月に文庫本になって発行されたのを買いました。

中国にいるということもあって、最近村上春樹さんの本を読んでいなかったので、ちょっと新鮮でした。やっぱり彼の日本語の表現は素敵ですね。なんだか普段ボクたちが使っている言葉と同じものだとは思えないような感じがします。広がりというか、奥行きというか、やわらかさというか、何というかボクの下手な日本語ではうまく表現できないけど、とにかく、こんな風に日本語を使えたらなんだか人生が変わるんじゃないかな、と思えるような書き方が大好きです。

内容は、タイトルの通り村上春樹さんが走ることについて思うことを書いたものとなっています。村上さんは小説を書き始めたころから走ることを日課としていて、年に1回フルマラソンも走っているそうです。二十数年間続けてきているこの習慣について思うことを書くということは、当然それは自分自身の哲学を述べるようなものだと書いてあります。「どんな髭剃りにも哲学はある」ってやつですね。彼のどこかの小説でも出てきた引用区です。今回の本の中でも登場します。ボクの好きなフレーズの一つです。

そんな彼の哲学は、ボクにとって共感できる部分が非常に多く、今回の本を読んで、できることならボクもこんな考えを大切に生きていきたいと本気で思いました。最近コラムやゴビーズ通信などで文章を書く機会が多いのですが、彼の考え方を参考にして物書きをしていってみたいと思います。

村上春樹さんが自分自身について語った数少ない作品ですので、ファンなら必ず一読の価値はあると思います。と言うかファンならもうすでに読んでいるんでしょうね。

ちなみに彼は中国でも中国国内作家を差し置いて抜群の人気があります。現代の20代、30代ならほとんどの人が彼を知っています。今回の本も中国語訳されたものがすでに書店で並んでいます。中国の本屋に行ったらぜひ村上春樹コーナーを覗いてみて、彼の人気の高さを実感してみてください。