クラウド化する世界

 

「クラウド・コンピューティング」という言葉を最近よく耳にするようになりました。

クラウドとは文字通り「雲」のことで、「雲」とはインターネット上のコンピューターの集合体のことを意味します。

本書はまさにその「クラウド・コンピューティング」について説明された本です。

インターネットを介して提供されているEメールサービス(GmailやHotメール)、スケジュール管理サービス、ファイル共有サービスなどは、クラウド・コンピューティングの一つです。

以前紹介した「フリー」でも述べられているように、個人レベルでは、このような形態のサービスはかなり一般的になってきています。

そして、企業レベルでもこれと同じような形態のサービスが普及しはじめています。

社内で管理されるIT業務を、他にまかせてしまおうという考え方です。

そこには、給与管理、顧客管理、会計管理など社内の重要な業務も含まれます。

「そんな重要な社内業務は自社で管理すべきではないのか?」

実は同じような議論が、かつて電力についてもなされていました。

p16
電力とコンピューティングには重要な類似点がある。今日の我々は、
その類似点を見落としがちである。電力とは壁にあるコンセントから、
安全かつ予定どおりに流れ出てくる、標準化された平凡で「単純な」
ユーティリティーであるとみなされている。
・・・中略・・・
しかし、かつてはそうではなかった。電力の供給が開始されたとき
電力は制御しにくい予測不可能な力であり、すべてを変える力だった。
電力を利用するということは、発電機、送電線、および電流そのもの
と同じく、一つの技術だったのである。今日のコンピューターシステム
と同様、企業はどのように電力を事業に利用すべきかを考えなければな
らず、組織や製造工程をすべて変更することもしばしばだった。

私たちは、今では電力を当たり前のように使っています。

コンセントに電源アダプターを差し込むだけで、テレビや洗濯機から、組み立てラインまで利用できます。

しかし、かつては工場の組立ラインを動かすためにには、複雑な発電装置や、それを管理する技術者を雇う必要がありました。

ITサービスについても、今後同じような流れになるかもしれません。

会計業務をするのも、ウェブに接続して、ログインして、データを処理して、それで完了。

社内にはIT業務のためのサーバーも、それを管理するためエンジニアも必要ありません。

現在でも表計算ソフトやワープロソフトをパソコンの一台一台にインストールして、作成したファイルをメールでやりとりすることが多いと思います。そんな時代も数年後には変わるかもしれませんね。

ちなみにゴビーズが提供している「仕事スイスイシステム」もクラウド・コンピューティングを使ったサービスの一つであります。